テスラに乗っていると、駐車しているだけでバッテリーの残量が少しずつ減っていきます。では、走行以外に使っている電気は、どのくらいになるのでしょうか。TeslaFiに記録された2024年5月から2026年10月までの30か月分のデータから計算してみました。
先に結論
- 30か月で使った電力のうち、約46%(約3,565kWh)は走行以外に使われていました
- 1日あたりにすると約3.9kWh。月平均では約119kWhです
- 走行以外の消費は、平均気温15〜20℃の月が最も少なく、寒い月も暑い月も多くなりました
- あまり乗らない月ほど、走行以外の割合が大きくなります
計算のしかた
TeslaFiの集計には、電力量について次の3つの数字があります。
- kWh Used:走行に使った電力量
- Total kWh Used:走行以外も含めて使った電力量
- Total kWh Added:充電した電力量
この記事では、次の式で「走行以外の消費」を計算しました。
走行以外の消費 = Total kWh Used − kWh Used
※月の初めと終わりのバッテリー残量の違いなどの影響で、月ごとの数字には多少のずれがあります。期間を長くとるほど、このずれは小さくなります。
年ごとの結果
| 期間 | 走行距離(km) | 使った電力の合計(kWh) | 走行(kWh) | 走行以外(kWh) | 1日あたり(kWh) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024年(5〜12月、8か月) | 9,420 | 2,208 | 1,243 | 965(44%) | 3.9 |
| 2025年(12か月) | 14,075 | 3,428 | 1,879 | 1,549(45%) | 4.2 |
| 2026年(1〜10月、10か月) | 8,406 | 2,199 | 1,148 | 1,052(48%) | 3.5 |
| 合計(30か月) | 31,901 | 7,835 | 4,270 | 3,565(46%) | 3.9 |
どの年も、使った電力の4割以上が走行以外でした。走らせるための電気と同じくらいの電気を、停車中に使っていることになります。
月ごとの走行以外の消費
| 年月 | 平均気温(℃) | 走行距離(km) | 使った電力の合計(kWh) | 走行(kWh) | 走行以外(kWh) | 1日あたり(kWh) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2024年5月 | 21.7 | 581 | 143 | 73 | 70(49%) | 2.2 |
| 2024年6月 | 24.7 | 920 | 203 | 113 | 90(44%) | 3.0 |
| 2024年7月 | 31.0 | 1,411 | 295 | 196 | 100(34%) | 3.2 |
| 2024年8月 | 31.9 | 1,037 | 365 | 155 | 211(58%) | 6.8 |
| 2024年9月 | 29.1 | 1,863 | 344 | 240 | 104(30%) | 3.5 |
| 2024年10月 | 21.9 | 1,196 | 255 | 146 | 109(43%) | 3.5 |
| 2024年11月 | 16.2 | 1,695 | 322 | 213 | 109(34%) | 3.6 |
| 2024年12月 | 7.3 | 717 | 282 | 108 | 174(62%) | 5.6 |
| 2025年1月 | 5.6 | 1,107 | 307 | 166 | 140(46%) | 4.5 |
| 2025年2月 | 5.8 | 558 | 227 | 86 | 141(62%) | 5.0 |
| 2025年3月 | 13.4 | 858 | 245 | 109 | 136(55%) | 4.4 |
| 2025年4月 | 17.5 | 1,113 | 269 | 146 | 123(46%) | 4.1 |
| 2025年5月 | 21.2 | 1,785 | 390 | 231 | 159(41%) | 5.1 |
| 2025年6月 | 27.3 | 983 | 251 | 125 | 125(50%) | 4.2 |
| 2025年7月 | 30.0 | 1,637 | 324 | 225 | 99(31%) | 3.2 |
| 2025年8月 | 29.3 | 1,071 | 309 | 140 | 169(55%) | 5.4 |
| 2025年9月 | 28.2 | 1,106 | 253 | 140 | 113(45%) | 3.8 |
| 2025年10月 | 23.6 | 1,323 | 301 | 172 | 129(43%) | 4.2 |
| 2025年11月 | 16.1 | 1,629 | 297 | 210 | 87(29%) | 2.9 |
| 2025年12月 | 10.2 | 905 | 256 | 129 | 127(50%) | 4.1 |
| 2026年1月 | 9.8 | 224 | 94 | 33 | 61(65%) | 2.0 |
| 2026年2月 | 8.0 | 276 | 191 | 40 | 151(79%) | 5.4 |
| 2026年3月 | 12.9 | 742 | 210 | 98 | 112(53%) | 3.6 |
| 2026年4月 | 17.9 | 1,339 | 250 | 176 | 74(30%) | 2.5 |
| 2026年5月 | 24.1 | 921 | 241 | 116 | 125(52%) | 4.0 |
| 2026年6月 | 24.2 | 1,093 | 253 | 149 | 104(41%) | 3.5 |
| 2026年7月 | 31.3 | 853 | 263 | 130 | 133(51%) | 4.3 |
| 2026年8月 | 33.7 | 1,062 | 274 | 174 | 100(37%) | 3.2 |
| 2026年9月 | 26.8 | 1,032 | 225 | 125 | 100(44%) | 3.3 |
| 2026年10月 | 23.1 | 864 | 197 | 106 | 91(46%) | 2.9 |
データから見えたこと
気温15〜20℃の月が最も少ない
30か月分を平均気温で分けて、1日あたりの走行以外の消費を比べました。
| 月の平均気温 | 該当する月数 | 1日あたりの走行以外の消費 |
|---|---|---|
| 10℃未満 | 5 | 4.5kWh |
| 10〜15℃ | 3 | 4.0kWh |
| 15〜20℃ | 4 | 3.3kWh(最少) |
| 20〜25℃ | 8 | 3.6kWh |
| 25〜30℃ | 5 | 4.0kWh |
| 30℃以上 | 5 | 4.2kWh |
冷房も暖房もほとんど使わない15〜20℃の月が最も少なく、それより寒くても暑くても増えていきます。冬は出発前の暖房やバッテリーの保温、夏は駐車中の車内温度を下げる「オーバーヒートプロテクション」や「エアコン保持」で電気を使うためと考えています。
最も多かったのは2024年8月
1か月で最も多かったのは2024年8月で、1日あたり6.8kWh(月211kWh)でした。平均気温31.9℃の真夏です。次に多かったのは、平均気温7.3℃の2024年12月(1日5.6kWh)でした。
同じ8月でも、年によって大きく違う
8月の1日あたりの消費は、2024年が6.8kWh、2025年が5.4kWh、2026年が3.2kWhでした。2026年8月は平均気温33.7℃と3年で最も暑かったにもかかわらず、走行以外の消費は2024年の半分以下です。2026年は、使い方に2つの変化がありました。1つ目は、会社の駐車場が屋根付きに変わったことです。直射日光が当たらなくなり、駐車中の車内温度の上昇が抑えられたと考えています。2つ目は、夏休みで仕事が休みの期間が多く、自宅の駐車場に停めている時間が長かったことです。自宅ではセントリーモードをオフにしているため、その分の消費も減りました。気温が同じくらいでも、駐車環境とセントリーモードの使い方で、停車中の消費は大きく変わることがわかります。
乗らない月ほど割合が大きい
走行以外の割合は、出張でほとんど乗らなかった2026年2月(276km)が79%と最も高く、1,863km走った2024年9月は30%でした。2026年1月(224km)も出張で乗らなかった月で、割合は65%です。停車中の消費は走行距離に関係なく毎日発生するため、あまり乗らない月ほど、その割合が大きくなります。
このときは海外出張で、長期間家を空けていました。普段は自宅の駐車場ではセントリーモードをオフにしていますが、防犯のためにオンにしていたので、乗っていない間も電力を使っています。2026年2月の走行以外の消費は1日5.4kWhで、30か月の中でも多い方でした。
ちなみに、セントリーモードの映像には、駐車場に出入りする家族が映っていました。海外にいながら、みんなの元気な姿を確認できたのは、思わぬうれしい使い道でした。
使った電力が、充電した電力より多い?
30か月の合計で見ると、使った電力の合計(7,835kWh)は、充電した電力(自宅・スーパーチャージャー・外出先の合計7,558kWh)より約277kWh(約3.5%)多くなっていました。
はっきりした理由はわかっていませんが、集計の始めと終わりのバッテリー残量の違いも、差の一因として考えられます。
費用にするといくらか
TeslaFiの記録では、30か月の自宅充電の費用は約136,000円でした。そのうち約46%が走行以外に使われたとすると、約6.2万円(年あたり約2.5万円)が、走っていない時間の電気代だった計算です。
ただし、この中には夏や冬の車内の温度管理など、快適さや安全のために必要な消費も含まれています。
走行以外に何が電気を使っているのか
TeslaFiの月別集計では内訳まではわかりませんが、私の使い方で思い当たるのは次のものです。
- オーバーヒートプロテクション(夏の駐車中の温度管理)
- エアコン保持(買い物中などに車内を快適に保つ)
- 出発前の暖房・冷房(プレコンディショニング)
- セントリーモード(通勤後の駐車場でオンにしています。これで結構消費してます。)
- 車が待機しているときの消費(これは、体感でほとんど減らない印象)
納車直後に試した「2週間放置」の実験
30か月分のデータをまとめる前、納車直後の2024年3月に、2週間乗らない予定ができたので、乗らずに置いておくとどのくらい減るのかを確認したことがあります。
2週間放置すると、何キロ航続距離が減る?

確認結果、2週間で20.5km分の航続距離が減りました!バッテリー容量にすると約5%の減少です。1日あたりに換算すると1.5km(約0.3%)減っています。
今回の計測中、セントリーモードとキャビン加熱保護(オーバーヒートプロテクション)はどちらもオフにしていました。つまりこれがテスラの素の待機電力の実力値です。
待機電力の内訳
消費電力の内訳は、テスラの車内モニターで確認しました。
- モバイルアプリ接続:7.8km分(1日平均2回アクセス)
- 車両スタンバイ:12.8km分
純正アプリのみ使用で1日2回接続していた結果、アプリ接続だけで7.8km分消費していました。サードパーティアプリ(TeslaFiなど)を頻繁に接続していると、さらに消費量が増える可能性があります。
テスラ公式HPによると…

公式HPによると、1日約1%程度バッテリー容量が減るとされています。単純計算すると3ヶ月以上放置すると電欠の恐れありですね。今回の実測(0.3%/日)は公式値より少なめでしたが、セントリーモードやアプリ接続を増やすと公式値に近づくと考えられます。
長期不在のときに待機電力を減らすコツ
- セントリーモードをオフに(最大の節電効果。自宅駐車など安全な場所では特に有効)
- アプリへのアクセスを減らす(アクセスのたびに車両が起動して電力消費)
- 充電したまま保管:バッテリー残量80%程度で充電ケーブルを接続した状態で保管すると、車が自動で充電管理してくれる
ただし私は、2026年2月の海外出張では防犯のためにあえてセントリーモードをオンにしていました。その月の消費が大きいのは、上の月別データのとおりです。
季節ごとの電費の変化は、電費まとめ(2024年5月〜2025年12月)で詳しく紹介しています。


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